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どアホノミクスとトラパンノミクス

GDP(国内総生産)を600兆円に増やす。
そのために「1億総活躍」、すなわち「1億総動員」が必要だ。
しかもその背景に「GDPを増やせれば国防費を増やせる」という安倍首相の本音がある。
「強い日本国」の土台となる強くて大きい経済をつくるために「総員、奮励努力せよ」と号令をかける。
それが憲法改正を露骨に前面に出す、そのうようなシナリオが「アホノミクス」の正体なのである。
まさしく「どアホノミクス」は富国強兵政策であり、憲法改正を実現して目指すは大日本帝国への立ち返りである。
その構図にわれわれが引きずり込まれていく。
一方、アメリカでは、「アメリカ・ファースト」を掲げ極端な保護主義を推し進めようとするアメリカのドナルド・トランプ氏が大統領に就任した。
「メキシコとの国境の間に壁をつくる」「イスラム教徒の入国を禁止する」など、過激な発言を繰り返すトランプ氏の姿は、トラのパンツを履いた‘鬼’に似ており、その経済政策を著者は「トラパンノミクス」と名付けている。
米国中心の「内」目を向ける‘トラパンノミクス’と世界「外」に目を向ける‘アホノミクス’。
大東亜共栄圏の夢をもう一度とばかりに「外」に目を向けるアホノミクスの方が、トラパンノミクスよりも悪質だ。
‘どアホノミクス’と‘トラパンノミクス’という両極端な2つの経済政策の‘アホたるゆえん’とは何か。
「ブレない経済学者」浜矩子教授がぶった切る。




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