「日本バブル」の正体
これから3年、株・不動産は空前の規模で上昇する! 世界の投資家が進める「日本買い」戦略とその後の深謀とは何か? 気鋭の国際派エコノミストが、大激変する世界と日本の行方を読み解く。
この本で私が訴えたいことはただ一つ。
読者の皆さんがこれから起きることをあらかじめ熟知し、その意味で「確信犯」となることだ。
そして「確信犯」としてこれから本格化する我が国における歴史的な金融バブル(日本バブル)の中で自らの富を極限まで膨らませて欲しいのだ。
事実、やればやるほど、動けば動くほど、信じられないほどの大金が読者の懐に舞い込んでくるはずだ。
しかし同時に常に忘れてはならないことが同じく一つある。
それは「日本バブル」という史上最大のカジノへの入場券を、日本人のすべてが持っているわけではないということである。
そしてこのバブルを経て、「持つ者」と「持たざる者」の間の溝は誰の目にも明らかなほどになる。
「持たざる者」は「持つ者」に対し、平和的な手段による抗議を越え、暴力的な反乱すらし始めるに違いない。
したがって「持つ者」はその富を真に循環するよう社会に流さなければ後がないのだ。
その意識を日本人が持った時、世界史は大きく変わることとなる。
やれ株高だ、やれ円安だなどと騒いでいる暇は今、まったくない。
このままでは再び「倭国大乱」(『後漢書』)の世が訪れてしまうかもしれないからだ。
それは絶対に避けなければならない。
「どうすれば良いのか」―――このことを考え、動き始める全ての日本人に向けて、この本を再び送り出すことにしたい。
あの森の静寂さの中で「その御方」が独り抱き続けているはずの気持ちを、私なりに精いっぱい込めながら。
(本書「はじめに」より)
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