反緊縮の経済学
「よくわかる」「入門」では飽き足らない読者向けに、経済論壇および経済政策の現場で活躍する硬派エコノミストが、世界経済の現状を解説し、世界の経済論戦を展望する経済評論書。
世界経済の回復は遅々として進まず、近年はコロナ禍がそれに追い打ちをかけている。
多くの国は財政赤字の拡大をおそれ、「不況下の財政引き締め」が世界的に蔓延している。
他方で、世界の多くの経済学者たちは、このような深刻な不況下では「超拡張的な金融政策とマイルドな財政政策のポリシー・ミックス」を主張してきた。
この流れをより大きな経済学説史の視点から見ると、これまで繰り返されてきた「緊縮派と反緊縮派の終わりなき闘い」のバリエーションとみることもできる。
MMTの台頭も、その文脈でとらえることが可能だ。
本書は、2000年代からコロナ禍にいたる世界経済の状況と、世界の経済論戦を展望し、なぜ停滞が長引いているのか、これから世界経済はどこへ向かうのか、この間、世界の経済学者たちは何を議論してきたのかを明らかにし、世界経済の本格回復のために必要な政策を提言する本である。
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