武器としてのヒップホップ
ヒップホップは逆転現象だ。
病、貧困、劣等感……。
パワーの絶対値だけを力に変える!自らも脳梗塞、余命5年の宣告をヒップホップによって救われた、博学の現役ラッパーが鮮やかに紐解く、その哲学、使い道。
DJのように過去と現在をつなげ、MCのように混沌を乗りこなせ、スクラッチは自分だけが世界に刻む新しい音だ!1973年のアメリカの手作りパーティから始まったヒップホップは、今、世界でもっとも聞かれる音楽ジャンルだ。
ヒップホップは、常に前提を問う。
お前は誰だ? お前は今どこにいるんだ? どこから来たのか? どこへ行くのか? 繰り返されるこれらの問いが世界の流れを知覚させる。
「The MC」「Break 」「 Beat」「Loop」……28のヒップホップ用語を軸に、逆境の乗り越え方、隙間をつく思考法、日常の目の付け所など、ヒップホップの精神とともに、閉じ行く社会のなかで、瓦礫を掻い潜る生き方を伝授する。
構造の外に出ろ!それしか選択肢がないと思うから構造が続く。
ならば別の選択肢を思い付け。
「言葉を演奏する」という途方もない選択肢に気付いたヒップホップは「外の選択肢」を示し続ける。
まさに社会のハッキング。
現役ラッパーがアジテートする!――宮台真司(社会学者)混乱こそ当たり前の世の中で「お前は誰だ?」に答えるために’新しい動き’を身につける。
――植本一子(写真家)あるものを使い倒せ。
楽器がないなら武器を取れ。
進歩と踊る足を止めない為に。
イズムの<差異>より、同じ世界の<裏表>を繋ぐリズムを感じろ。
――荘子it (Dos Monos)この本を読み、全ては表裏一体だと気付いた私は向かう’確かな未知へ’。
――なみちえ(ラッパー)ヒップホップの教科書はいっぱいある。
でもヒップホップ精神(スピリット)の教科書はこの一冊でいい。
――都築響一(編集者)
更新中です。しばらくお待ちください。