一九九六年、日本で一番本が売れた年、帝国ホテルで執筆中に山村美紗が亡くなった。<br />二〇〇冊以上の本を出しベストセラー作家と持て囃された’ミステリの女王’。<br />華やかな活躍の陰で「文学賞を獲りたい」という強烈な劣等感を抱いていたこと、公然の秘密と噂された作家との関係や夫の存在など、秘められた謎は多い。<br />文壇のタブーに挑むノンフィクション。<br />