〈業〉とは何か ──行為と道徳の仏教思想史
「自業自得」「業が深い」「非業の死」……すでに日常になじみ深い‘業’という言葉は、仏教思想に由来する。
「自らが為した行為の結果は自らが引き受けなければならない」を基本の考えとする業の思想は自己責任的な性格の強いものであり、また、善をすすめ、悪を避けるように促す道徳思想としての一面を持つ。
しかし、世の中では必ずしも善人が幸福に、悪人が不幸になるわけではない。
では、業の思想はいかにして多くの人を納得させつつ、仏教の教えであり続けたのか。
その歴史と論理をスリリングに読み解く!
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