国家なんて要らない。<br />資本主義も、社会主義や共産主義だって要らない。<br />いまある社会を、ひたすら自由に生きよう──そうしたアナキズムの思考は誰が考え、発展させてきたのか。<br />生みの親プルードンに始まり、奇人バクーニン、聖人クロポトキンといった思想家、そして歩く人ルクリュ、暴れん坊マフノといった活動家の姿を、生き生きとしたアナーキーな文体で、しかし確かな知性で描き出す。<br />気鋭の思想史家が、流動する瞬間の思考と、自由と協働の思想をとらえる異色の入門書。<br />