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一百四十五箇条問答 ──法然が教えるはじめての仏教

法然が登場する以前、仏教は驚くことに、一部のエリートのためだけに存在する宗教だった。
漢文で書かれた難解な経典が読めること、日常生活を気にせず修行に打ち込めること、が条件だったからだ。
しかし実際に苦しみ、救済を必要としたのは、文字も読めない市井の人びとに他ならない。
そこで法然は、誰でも、いつでも、どこでも実践可能な「念仏」を柱とする浄土宗を打ち立てた。
この『一百四十五箇条問答』は、法然の教えに惹かれながらも、従来の仏教との違いに戸惑ったり、生活を改めなければならないのかと不安に思った人びとの145の疑問に、法然がやさしく答えたもの。
浄土仏教や法然その人を理解するための、またとない入門書となっている。




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