村上春樹の短編を英語で読む 1979?2011
「デタッチメント」から「コミットメント」へ──村上春樹の創作姿勢の移行は、はたして何を意味するのだろうか。
その物語世界はどのように深化を遂げたのか。
デビュー以来の80編におよぶ短編を丹念にたどりながら、長編とのつながりをも探り出すことで、新たな像が浮かび上がる。
下巻では、『ノルウェイの森』の大ベストセラー化を契機にもたらされた深刻な孤立と危機にはじまる「中期」の作品群を読み解き、そして、日本の戦後にとって節目となった1995年の二つの出来事を誰よりもしっかり受け止めた小説家の「後期」の転回を掘り下げる。
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