日本大空襲 ──本土制空基地隊員の日記
太平洋戦争時、帝都防衛の任をおびていた陸軍飛行第五十三戦隊。
その整備兵であった著者は、日本全土への空襲が本格化する昭和19年11月から翌年の敗戦に至るまで、手許にあった文庫本の余白にひそかに日記を書き綴っていた──。
苛烈をきわめる各地への空襲とその被害の経過を定点観測のように詳細に記録しつつ、そこに疲弊していく兵士の日常や傍観者たらざるを得ない自身へのやるせなさ、膨らんでいく戦争・国家への疑念、荒廃していく国土や次々と斃れていく戦友への痛切な思いが、随所に差し挟まれていく。
等身大の兵士の視点から本土空襲の全貌を綴った貴重な記録。
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