スピノザの思想史的評価については多くのことが言われてきた。<br />デカルト主義との関係、ユダヤ的伝統との関係。<br />国家論におけるホッブズとの関係。<br />初期啓蒙主義におけるスピノザの位置。<br />ドイツ観念論とスピノザ。<br />現代では、アルチュセール、ドゥルーズ、ネグリ、レヴィナスといった名前がスピノザの名とともに語られる。<br />スピノザはいたるところにいる。<br />が、すべては微妙だ。<br />――<本書より>