ダーウィニズムと機械論的自然観に支配されていた二十世紀初頭、人間中心的な世界観を退けて「その生物が周囲に与える意味の世界」すなわち「環世界」の概念を提唱し、その後の動物行動学や哲学、生命論に影響を及ぼした生物学者の最晩年の著作。<br />対話形式で独自の世界観を展開し、自説への批判とそれへの反論をも明快に語る、今も新鮮な科学の古典。<br />