「折々のうた」で知られた大岡信の評論活動は、二十二歳の時に書かれた『現代詩試論』から始まった。<br />詩人として、詩と信じたものの中でつかんだ言語感覚を、そのまま文字にたたき込む努力をした。<br />散文でどこまで詩の領域に近づけるか、拡大できるか。<br />『詩人の設計図』は、「エリュアール論」から、鮎川信夫、中原中也、小野十三郎、立原道造、パウル・クレー等へ及ぶ詩論。<br />