西田幾多郎に始まる「京都学派」の思想は、西洋哲学にも匹敵するオリジナルな哲学として、高く評価されています。<br />しかし一方、戦前日本の海外侵略的姿勢に思想面からのお墨付きを与えたとして、厳しい批判にもさらされています。<br />本書では、いったん彼らの「政治的な誤り」はカッコに入れた上で、客観的なその哲学的評価を試みます。<br />その上で、なぜ彼らは過ちを犯すことになったのか、その深い理由に迫ります。<br />