本書は、禅の伝統的な修行の場で用いられる問答に使われる問題である「公案」を中心に禅者のエピソードを取り上げ、臨済禅の世界を紹介するものです。<br />公案にはいろいろな種類があります。<br />修行者を悟りへと導くもの、逆に悟りへの執着を捨てさせるもの、あるいは師匠が修行者の悟境を測り、さらに向上させるもの、などです。<br />これらの問いに答えていくことによって悟りに接近していくのが臨済禅の特徴なのです。<br />