日本中世はその精神性を措いては理解できない。<br />熊野巡礼、修験神楽、法華経注釈、天皇の即位灌頂……神仏習合の多彩な展開を一次資料から徹底的に解読し、そこに心身と世界のドラスティックな変革=「変成(へんじょう)」という壮大な宗教運動を見出した渾身作。<br />中世という激動の新世界、その遠大な闇と強烈な光に、日本随一の宗教思想史研究者が迫る!