日本人であることを一枚一枚削ぎ落とされてゆく一世。<br />多民族国家ブラジルに根を張ろうとする二世、三世。<br />そして四世たち……。<br />移民の野村峯夫一家が苦闘の末、やがてテーラ・ローシャの大地にゆたかな実りをもたらしてゆく足跡を、たしかな筆力で書きあげた渾身の力作。<br />第13回講談社ノンフィクション賞受賞。<br />明治政府によって推進された南米への移民政策の光と影を、日系4世の妻の一族の夢と挫折の軌跡を克明に追うことで解明。<br />移民とは棄民ではないかと問う!