1974年12月、僕はアラビア海の都市・ボンベイに降り立った。<br />それは、魑魅魍魎(ちみもうりょう)のインド世界への旅の始まり。<br />漆黒の闇に飛びこんだ僕を待ち受ける罠、苦闘の日々、そして混沌の海原へ。<br />インドの悠久とは、不条理に耐え続けることだった! 広大な赤い大地を巡りながら、僕は鍛えられていく。<br />講談社ノンフィクション受賞作家が贈る大放浪記「我が青春のインド」。<br />