ポジティブ心理学 科学的メンタル・ウェルネス入門
精神疾患の治療(マイナスをゼロへ)の枠を超え、さらなる「幸せ」を目指す、ユニークな心理学が誕生した。
’ポジティブ心理学’は人生の価値観を問い、哲学的知見も融合する、総合学である。
同じ環境で暮らす修道女の、寿命の差に潜む驚くべき原因とは?利他行動は、精神にどんな良い影響を生むのか……?さまざまな実験から、自らを「幸福」状態へと導くメソッドを、学術的に検証。
新たな学問の可能性と個人、社会への活用法を、政治学者が豊富な事例をふまえ、細やかに解説する。
まえがき 序章 政治哲学者、ポジティブ心理学と出合う 第一章 幸福へのアプローチ ウェルビーイング(良好状態)の科学的解明1「心」のあり方が現実を変える――「修道女研究」の衝撃 2 幸福をもたらす感情・心理を測る 3「実践的科学」というポジティブ心理学の特質 第二章 本当の幸せを生み出す 「美徳」と「人格的強み」の再発見 1 短期的快楽か、長期的幸福か。
ヘドニア─エウダイモニア論争 2 二四の「強み」から検証する、<人間>の物語 第三章 個人から社会へ――。
ポジティブ心理学の包括的発展1「心の状態」を善くする組織・制度とは?2 高齢化社会への希望「ポジティブ健康」 3 次世代のための「ポジティブ教育」4 ビジネスの成功を導く「ポジティブ組織学」5 繁栄する社会への「ポジティブ政治経済」注参照した海外のテキストや辞典日本語での概要や参考図書あとがきにかえて――「善き幸福」の時代への希望 (内容紹介) ポジティブ感情は視野の広がりを生む。
(中略)避けがたい困難で生じたネガティブな心理状態からの回復力(レジリエンス)を高めることにも寄与できることがわかってきている。
ポジティブ感情を生み出すエクササイズは、弱い立場にある人が上向きの循環をつかむアート(技術)、身を守るためのアートとして生きるものでもあるのだ。
―――「第一章 幸福へのアプローチ ウェルビーイング(良好状態)の科学的解明」より
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