同郷の著者が辿る力作。<br />太宰治の文学精神に新しい光をあてるルポーー太宰治は、津軽の「地主貴族」の子として生まれた。<br />にもかかわらず、太宰は「私は、無智の、貧農の子孫である」と、出自を韜晦(とうかい)するように書きつけている。<br />それはなぜか。<br />憎みつつ、しかし逃れようのなかった家と故郷。<br /><罪>と<含羞(がんしゅう)>と<道化(どうけ)>の原点を、同郷の著者が肉親の証言と秘録で辿ったユニークなルポルタージュ!