「仮普請」の近代国家=明治日本。<br />未熟な政党政治の混乱から「国体」を護るための「保険」として、枢密院は創られた。<br />しかし「制度」は、制度独自の論理により歩みはじめる。<br />そしてついにはようやく成熟し始めた政党政治と対立し、政治争点化する。<br />伊藤博文による創設から第二次世界大戦敗北、新憲法成立による消滅まで、その全課程を描く、新書初の試み。<br />