創魂燃ゆ 野村證券の始祖「才商」徳七
マネー王国・野村軍団の無敵の経営力の源泉とは? 18歳で株の世界に足を踏み入れ、非情極まるマネーウォーズを優れた先見力と合理性で突破、常勝将軍の名をほしいままにした創業者の経営哲学と世界の情報金融王国・野村證券の秘密に迫る。
●野村商店の素晴らしい発展は、主として調査機関の効果を認め、それをいち早く整備して、できるだけ実務の上に生かす工夫をした点による。
実際、徳七の経営哲学は、決して過去をふり向かず、常に未来を考え、その未来が何を要求しているかを調査、研究、分析し、ニーズを把握するあたりに、眼目があった。
未来に適応するためなら、どのような犠牲を払っても、一刻も早く目的に到達しなければならないと、徳七は考えていたのであろう。
(本文より)[主な内容]第1章 悍馬奔走す最初の大失敗と鮮やかな気分転換本格的展開に見る科学的経営の萌芽第2章 調査の野村誕生「決断をつけるための調査」で急伸「天人の加護」により破産を免る第3章 世界一周の旅行ヨーロッパ経済圏の衰亡と直感家族あっての稼ぎやないか第4章 調査部拡充集中力、鉄の意志と情報力「未来を読む」調査部に注力大きな仕事には人材がいる厳しい教育と仮借なき処分第5章 シンジケートと大家族主義学歴無用、破格の待遇で傑出関連会社の輪と情報網の拡大第6章 明治末期・大正初期いまも生きる「義理と人情となにわ節」茶の湯の稽古で「辛抱」を覚える秀吉にも劣らぬ人づかいの巧みさ第7章 財閥への道標銀行設立で財閥の完結をめざす野村証券誕生と大阪瓦欺事件株式部と新しいリーダー群
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