一億総貧困時代
性的虐待の果て、父親の子どもを産んだ女性。
長年の介護生活の果て、両親とともに死のうと川に車で突っ込み、娘だけが生き残った「利根川一家心中事件」。
介護離職から路上へ、そして支援者となった男性――。
ごく一部の富裕層を除き、多くの人々にとってすでに他人事ではない「貧困/自己責任大国」日本の現実とその構造を、さまざまな「当事者」たちへの取材を通して、平易な言葉であぶり出す。
疲弊する個人と社会に、今、どんな処方箋がありうるのか。
<貧困問題>を10年以上にわたりさまざまな角度から追ってきた著者による、いままさに、切実な1冊。
超格差・超高齢化社会の中で、今後、必然的に<弱者>となる多くの私たちは、どう生き抜くことができるのか? 奨学金、ブラック企業、性産業、そして原発事故や外国人労働者問題など、現代のこの国に潜む、あらゆる「貧困」に斬り込んだ渾身の一冊。
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