列島縦断 「幻の名城」を訪ねて
本書が扱うのは、何層もの天守閣がそびえる「国宝の名城」ではない。
見事な構造を備えながらも朽ちていき、今は遺構を残すのみの場所だ。
しかし、縄張を思い浮かべながら城址を歩けば、「ここで攻撃隊は足止めを受け、矢や鉄砲を雨あられのように食らっただろう」と、攻防戦が想像できる。
悲劇の場に立てば、彼らが最期に見た景色に思いを馳せることになる。
廃墟となったかに見える場所も、雄弁に歴史の記憶を語るのだ。
鉄筋コンクリート造りの、観光客だらけの城では満足できない人へ贈る、全国の名城48選。
【目次】はじめに/「幻の名城」地図/第一章 これぞ幻の名城――石垣と土塁が語る戦いと栄華の址/第二章 大東京で探す「幻の名城」/第三章 櫓や石垣、堀の向こうに在りし日の雄姿が浮かぶ/第四章 再建、再興された天守や館に往時を偲ぶ/第五章 古城の風格をいまに伝える名城/第六章 北の砦チャシ、南の城グスクの歴史/巻末資料 日本の「城」とは何か/あとがき/参考資料
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