こころはなぜ生まれ なぜ変わるのか
多くの生物は酸素を使い好気的エネルギー代謝をしますが、嫌気的な解糖系と好気的なミトコンドリア系がリズムを作って機能しています。
私は酵母でのこのリズムのメカニズムを分析し、ヒトでのリズム形成について調べてきました。
リズム形成の中心は肝臓ですが、各臓器の機能は違いますから、代謝リズムはそれに応じて調節されます。
その中で最も複雑なのが脳になります。
脳は一日中多くのエネルギーを使っていますが、その大部分は大脳皮質内で、その用途が不明のことからDMN回路(雑念回路)とよばれています。
常に支持細胞からミトコンドリア呼吸の基質が供給されて消費されています。
大脳皮質には記憶が保存されていますが、感覚器から入った情報は一旦浅く記憶された後、大脳底部にある複数の神経核がそれらの整理を行い、重要記憶をまとめて、レムーノンレム睡眠と呼ばれるエネルギー代謝リズムに乗せて、高い状態にして大脳皮質に戻します。
これが全身に渡るこころ回路の中心になります。
このように心の元は常に作られていますが、それを意識するのは、交感神経が興奮することによるようです。
そして、意識した時の興奮状態の違いで階層性があらわれ、相手に伝わる心の内容が変わり、ひどくなるとストレス状態になります。
最後に、老化における脳機能の変化につても考察し、やはり全身の老化と同様、組織のエネルギー代謝領の減少に長寿遺伝子サーチュインがからんで、エネルギー消費の大きい前頭葉から老化が進むことになります。
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