これが私の患者力
ある地方都市での赴任中激しい下痢にみまわれた筆者は地域の大学病院へ紹介された。
腫瘍が見つかり摘出手術を受けた。
しかしその後の下痢は激しさを増す。
最終診断は「うつ病」。
それは患者の預かり知らぬところでの診断で医療不信に陥った。
セカンドオピニオンの精神科では「うつ病」を否定。
それに端を発し30年ほど勤めた会社を簡単にリストラされる。
職を探しても決まらない。
40代後半。
退院後数年して「激しい痛み」を恥骨当たりに感じる。
なかなか痛みが収まらない。
立つと痛みが消える、不思議な痛みだった。
市内の整形外科を巡り、投薬・神経ブロックを受けた。
成功例(痛みを感じずに済んだこと)もある。
福島、名古屋、大阪、千葉へも行ったがダメだった。
気づいたら11年目。
最終診断は「慢性疼痛症」。
せっかく効いた薬は保険上の制約で処方中止。
疑問に思った筆者は情報を集める。
その成果をすべての慢性疼痛患者とご家族、ご友人、社会へ筆者の体験を添えて発信する一冊。
それは国民の14?23%が罹患(疼痛学会理事長あいさつ文)しているとも言われる国民病とも言うべき慢性疼痛症がまだまだ社会での認知が低いと感じたためでもある。
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