洗脳の楽園 ヤマギシ会という悲劇
なぜ、親たちはヤマギシ会に魅かれるのか。
周囲からは「児童遺棄」とすら見られなくもないのに、なぜわが子を突き放し第三者の手に委ねてしまうのか。
ヤマギシ学園の中ではいったい何が行われているのか? 表面を見る限り、ヤマギシ会は善意の人たちの集まりのように思える。
いつもニコニコ顔でやさしく応対してくれた。
しかし、一歩踏み込んで取材をしてみると、子どもたちの心を傷つけてしまう邪悪な集団のように見えてくる。
(本文より) 対立や争いごとのない、金の要らない幸福な農村……ユートピア社会の実現をめざしたはずの共同体は、いかにして崩壊に至ったか。
洗脳のかなめである「特講」をはじめて体験取材。
人間の脆さとノンフィクションの底力を証明した、色あせぬカルト・ドキュメンタリーの金字塔。
第29回大宅壮一ノンフィクション賞候補作。
●米本和広(よねもと・かずひろ)1950年、島根県生まれ。
ルポライター。
横浜市立大学卒業。
「繊研新聞」記者を経て、フリーに。
著書に『カルトの子』(論創社)、『洗脳の楽園』『我らの不快な隣人』(情報センター出版局)、『教祖逮捕』(宝島社)など。
2022年7月に安倍元総理を殺害した犯人から手紙が届いたとして注目を集める。
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