光源氏は、「うそつき」である。<br />しかも、そのことにためらいがない。<br />理想的な男性として読み継がれることの多い光源氏。<br />しかし「うそ」という観点から物語を読み解くと、彼の信用ならない不誠実な一面が浮き彫りになる。<br />不遇の死を遂げた、玉鬘の母・夕顔。<br />妻として、献身的に源氏を支える紫の上。<br />実の姉・玉鬘に想いを寄せる、柏木。<br />多くの人を翻弄する光源氏の「うそ」を読み解く。<br />