工場排水の水銀が引き起こした‘文明の病’「水俣病」について、患者とその家族の苦しみを、同じ土地に生きる著者が記録した『苦海浄土』。<br />「水俣病」という固有名にとどまらず、人間の尊厳について普遍的な問いを発し続ける一冊として、ジャンルに縛られない新たな「文学」として読み解いていく。<br />