NHK「100分de名著」ブックス アンネの日記 言葉はどのようにして人を救うのか
苦難の日々を支えたのは、自らが紡いだ「言葉」だった。
ドイツからオランダに一家で移り住んだアンネ・フランクは、第二次世界大戦下の一九四二年、十三歳の誕生日に父親から贈られた日記帳に、思春期の揺れる心情と「隠れ家」での困窮生活の実情を彩り豊かに綴った。
そこに記された「文学」と呼ぶにふさわしい表現と言葉は、コロナ禍に見舞われ、戦争を目の当たりにした私たちに静かな勇気と確かな希望を与えてくれる。
【以下「はじめに」より】本書では、『アンネの日記』が本来持っている文学的な豊かさについて、真正面から考えてみたいと思います。
思春期の少女が、なにを考え、なにを感じ、それをどのように表現したのか。
ここにはみずみずしい青春の息吹がみなぎっています。
(略)これほどリアルな少女の声が胸に響いてくる文学を、わたしは他に知りません。
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