ドビュッシーのピアノ曲に霊感を得て執筆した小説が芥川賞を受賞した。<br />剣豪作家として評価は高まっても、原稿料の大半は、レコードと高価なオーディオ機器に消えていった……。<br />音楽への畏怖とあこがれを抱きつづけ、生涯、よりよい音で音楽を聴くことに情熱を傾けた一人の作家が、名曲について、名演奏について書き残した真情あふれる音楽エッセイ集。<br />「バルトーク」「少年モーツァルト」「シベリウス」「ラヴェルとドビュッシー」「死と音楽」「日本のベートーヴェン」など19編。<br />