「生きていく理由はないと思う。<br />いかに懸命に生きても、いずれ死んでしまうのだから」。<br />日本も人類も滅びて一向に構わない。<br />世間の偽善ゴッコには参加したくもない……。<br />いっぽう妻と喧嘩して首を締められたり、路上ミュージシャンに酒を奢ったり、桜の巨木を見て涙を流したりの日々。<br />「常識に囚われず、しかも滑稽である」そんな「風狂」の人でありたいと願う哲学者の反社会的思索の軌跡。<br />