2007年、夏。<br />甲子園は奇跡に揺れた。<br />前年県大会初戦敗退の公立校が、全国制覇を成し遂げたのだ。<br />その名は佐賀北。<br />スター選手を一人も抱えることなく、宇治山田商、前橋商、帝京、広陵など常連強豪校を次々と破った裏には、いかなる練習と秘策があったのか。<br />対戦校の監督たちが体験した怖さ、監督・選手間で交された日誌の存在など、綿密な取材から、最大の逆転劇が起きた必然に迫る。<br />