猛烈な反腐敗闘争、戦後秩序を揺さぶる外交攻勢、急減速する経済の立て直し──。<br />二〇一二年の総書記就任以来、習近平は猛烈なスピードで改革を進めている。<br />基本的な方向性は間違っていない。<br />しかし、まさにその改革によって、共産党一党支配の基盤は崩れていかざるを得ない。<br />危ういジレンマに直面する中国は今後、どこに向かうのか。<br />中国大使をつとめ、習近平を知悉する外交官が描いた「苦闘する超大国」の実情。<br />