3・11による福島原発事故が引き起こしたのは、本質的には誰にも「責任をとりきれない」という新しい事態だ。<br />科学技術の、地球環境の、そして種としての人類の限界が露わになったいま、ポストモダンとエコロジー、双方の思想が見落としてきた「有限性」を足場に、生きることへの肯定をスリリングかつ緻密に語る決定的論考。<br />