死の前日まで『断腸亭日乗』を書き継いだ永井荷風を越えて、最期を迎える数刻前までしぶとく、ふてぶてしく、時にユーモラスに作家魂を日記へ託し続けた野坂昭如。<br />警世と洒脱、憂国と遊び心、無常と励ましに満ちた遺言にして予言に溢れた十年以上に及ぶ日記、緊急刊行! 揺れ動く時代が滲み出る最晩年のエッセイ選を附す。<br />