大嫌い、なのに大好き──。<br />徹底した反日教育と、量産される「抗日ドラマ」の洗脳にもかかわらず、日本を訪れた中国人の大半は日本を好きになってしまう。<br />それは、「憎むべき日本」が実在しなかったから。<br />最大規模の反日デモの最中にも、日本食レストランには長蛇の列ができ、日本語学習者は増え続けた。<br />「邪悪な日本兵」のステレオタイプと、安心安全の国への憧れの間で揺れる現代中国人の屈折に迫る。<br />