2013年1月に逝去した文豪が晩年に振り返った、類稀な友人たちとの人生の時間。<br />吉行淳之介の恋愛中の態度に驚き、遠藤周作にキリスト教受洗の代父を頼み、島尾敏雄の戦後の苦闘に思いを馳せ、小林秀雄に文士の心得を訊く。<br />かくも豊かな友情がありえた時代の香りと響きを伝える名品集。<br />「悪い仲間」で出発した安岡文学の芳醇なる帰着。<br />