時は天明から文化文政。<br />大田南畝、山東京伝など、名だたる文人たちが舌鼓を打って風流三昧。<br />嘉永七年には、ペリー一行に一人前三両、総額千五百両の料理を振舞う大役を担った「百川」。<br />果たして、維新の荒波を乗り切る手立ては? 希代の発酵学者が、饗応料理の真髄と化政文化の醍醐味を鮮やかに描き出し、謎多き料亭の真相を追う。<br />