頭上には電線がとぐろを巻き、街ではスピーカーががなりたてる、ゴミ溜めのような日本。<br />美に敏感なはずの国民が、なぜ醜さに鈍感なのか? 客への応対は卑屈で、「奴隷的サービス」に徹する店員たち。<br />その微温的「気配り」や「他人を思いやる心」など、日本人の美徳の裏側に潜むグロテスクな感情を暴き、押し付けがましい「優しさ」に断固として立ち向う。<br />戦う哲学者の反・日本文化論。<br />