恋人と語らう柏崎の浜辺で、声をかけてきた見知らぬ男。<br />「煙草の火を貸してくれませんか」。<br />この言葉が、〈拉致〉のはじまりだった――。<br />言動・思想の自由を奪われた生活、脱出への希望と挫折、子どもについた大きな嘘……。<br />夢と絆を断たれながらも必死で生き抜いた、北朝鮮での24年間とは。<br />帰国から10年を経て初めて綴られた、衝撃の手記。<br />拉致の当日を記した原稿を新たに収録。<br />