もし私が天性好色で淫乱の気があれば、五十一歳で、ああはすっぱり出家は出来なかったでしょう。<br />しかし文学少女の姉の傍らで私も読書家でした。<br />性に目覚める環境が情緒的に豊かな十歳の頃には、世界の淫書に読みふけり神秘的なエロスの領域に踏み込んでいたわけです……。<br />あれから幾星霜「生きた、愛した」自らの性の体験、見聞を飾らず隠さずユーモラスに大胆に刺激的に語り合う。<br />