音楽の道をあきらめ、文学を志した十代。<br />大学では英文科に籍を置くもののフランスの詩に心惹かれた。<br />稲垣達郎、小沼丹、新庄嘉章……錚々たる師の学恩に導かれるも道は険しく遠い。<br />雑誌記者を経て、競馬で食いつなぎ、結婚後は、英語の私塾で糊口をしのぐ。<br />クラシック音楽、古典文学、写真、陶器、書と様々な学びを得て二十数年、曙光が漸く身を照らし出した。<br />著者の文学的軌跡を刻む傑作随想。<br />
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