かつて落語を凌ぐ人気を誇った講談は、戦後存続を危ぶまれるほど演者が減った。<br />数の上で女性優位が続く東京の講談界には現在、若手の男性はほんのわずか。<br />そこで一人気を吐くのが、二ツ目の神田松之丞である。<br />巧みな話術で客を釘付けにする彼は、堅苦しい世界をどう変えたのか。<br />張り扇片手に高座へ新風を吹き込む革命的芸道論。<br />