猫の神様
「ニャーン」と甘えるように鳴くと、やせ細った猫は別れを告げた。
視力を失った左眼から涙がこぼれ、僕を見つめていた右眼から、ゆっくりと光が遠のいていく――。
「ぎじゅ太」と「みャ太」。
公園で二匹を拾い、二間しかない狭いアパートで毎日を過ごした。
まるで夢のように幸せな日々だった。
でもあの時間はもう二度と帰っては来ない。
あの子たちはきっと猫の神様が一時期だけ僕に預けてくれた子達なんだ。
なあ、ぎじゅ、みャ太、お前は俺と出会って幸せだったか――? 出会い、闘病、そして別れ。
二匹の猫と、一人の男の、感涙必至の愛と孤独の物語。
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