貨幣の誕生以来、人の歴史は「金貸しと借金」にずっと振り回されてきた。<br />日本最古の銭で賭博にはまった天武天皇、政府自らが金貸しをしていた律令時代、貨幣が行き届いて徳政令に揺れた鎌倉期、大名から百姓まで借金で縛り太平の世を築いた江戸幕府、明治の文明開化も高利貸しのおかげ……。<br />いつの世でも疎まれながら、しかし決してなくなることのない存在、「金貸し」。<br />全く異質な観点から日本史を読み直す。<br />