子供から老人までが熱狂する神楽、「荒神様有り」と記された不思議な不動産広告。<br />神話を信じて卵を食べない町や、なぜか観光客が絶えない謎の町。<br />出雲・石見・境港。<br />旅するうちに見えてきたのは……。<br />目に見えない存在を信じる暮らしや、伝統を支える持続可能な知恵、遠く東南アジアにまでつながる文化の〈地下茎〉だった。<br />そして旅は、温かい涙が流れるクライマックスへ。<br />『どこにでも神様』改題。<br />(解説・志川節子)