なくなった夫に頭をなでてほしいと願った妻。<br />姉弟が覚えているお母さんのいいにおい。<br />お気に入りの洋服を着て何度もだっこされた小さな’なきがら’――故人を棺へと移す納棺式に、ひとつとして同じものはない。<br />生と死のはざまのごく限られた時間に、家族は絆を結び直していく。<br />ベテラン納棺師が目頭を熱くした宝石のような実話集。<br />