遥か昔、ペルー・アマゾンの奥地。<br />白人に奴隷化された先住民イネ族の男が主人を殺し、仲間と逃げた。<br />全滅を避けるため二手に分かれ、それきりに。<br />密林で語り継がれた別れの記憶と再会の願い。<br />「森で別れた仲間(ノモレ)に会いたい。<br />友(ノモレ)を探してくれ」――。<br />百年が過ぎ突如現れた未知の先住民と接触したイネ族のロメウは、彼らがノモレの子孫ではないかと感じ始める。<br />人間の存在を問う圧巻の記録。<br />(解説・東畑開人)