かくて行動経済学は生まれり
データ分析を武器に、貧乏球団を常勝軍団に作り変えたオークランド・アスレチックスGMを描いた『マネー・ボール』は、スポーツ界やビジネス界に「データ革命」を巻き起こした。
刊行後、同書には数多くの反響が寄せられたが、その中である1つの批判的な書評が著者の目に止まった。
「専門家の判断がなぜ彼らの頭の中で歪められてしまうのか。
それは何年も前に2人の心理学者によって既に説明されている。
それをこの著者は知らないのか」この指摘に衝撃を受けたマイケル・ルイスは、その2人のユダヤ人心理学者、ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーの足跡を追いはじめた――。
〈目次〉■序 章 見落としていた物語■第1章 専門家はなぜ判断を誤るのか?■第2章 ダニエル・カーネマンは信用しない■第3章 エイモス・トヴェルスキーは発見する■第4章 無意識の世界を可視化する■第5章 直感は間違える■第6章 脳は記憶にだまされる■第7章 人はストーリーを求める■第8章 まず医療の現場が注目した■第9章 そして経済学も■第10章 説明のしかたで選択は変わる■第11章 終わりの始まり■第12章 最後の共同研究■終 章 そして行動経済学は生まれた■解 説 「ポスト真実」のキメラ 月刊誌『FACTA』主筆 阿部重夫
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